東工大の一般選抜が変わる?変更点と、これからの正しい勉強法

「東工大の一般選抜の形式が変わったらしいけど、詳しく知らない。」
「一般選抜の形式変更後に向けて、どのように勉強すればよいかわからない。」
この記事は、そんなあなたに向けて書いています。

はじめまして。
私は科学大塾で塾長をしている、現役東京科学大生です。
主な経歴としては、東工大オープン全学院中一位や、東工大に全学院の首席で合格したことがあります。

この記事では、最初に一般選抜の変更点について確認し、その後、変更にどのように対応すべきかについて書いています。
変更点をすでに知っているあなたは、東工大一般選抜の変更点についてのパートはとばして読んでください。

東工大一般選抜の変更点

東京科学大学理工学系(旧 東京工業大学)の一般選抜の入試形式が変わることが発表されました。
変更は令和10年度入試から適用されます。
すなわち、2026年度時点の高2生が受験をする年から適用されます。

主な変更点は以下の通りです。

  • 共通テストが足切りのみにしか使われなかった
    →共通テストと二次試験の合算で合否が決定
  • 二次試験の理科は物理、化学のみ
    →生命理工学院のみ、生物が選択可能に
  • 二次試験の理科の試験時間は120分ずつ
    →90分ずつに変更
  • 二次試験の数学の試験時間は180分
    →150分に変更

配点などの詳細については、令和10年度東京科学大学入学者選抜における変更について(予告)を確認してください。

変更後の入試に向けてどのように勉強していくか

ここからは、一般入試の変更点それぞれに対して、どのように対応して勉強をしていけばよいかについて書いていきます。

共通テストが配点に含まれるようになったことへの対応

従来は共通テストの得点は足切りのみに使われ、最終的な合否は二次試験の点数のみで決まりました。
しかし、共通テストの点数も最終的な合否を決める配点に入るようになります。
細かな配点の変化は、以下の通りです。

令和10年度東京科学大学入学者選抜における変更について(予告)より引用

共通テストの点数をそのまま0.15倍に圧縮し、二次試験の点数に加算します。
二次試験の配点の変化はありません。

今まで共通テストは足切りにしか使われなく、あまり勉強する必要がありませんでした。
今回の変更に伴い、どの程度共通テスト対策をする必要があるかについて考えていきます。

まず、二次試験で合格に必要な点数が取れる学力がある場合、数学、理科、英語リーディングについては、特に共通テスト対策をしなくても90点程度は取れるはずです。
そのため、数学、理科、英語リーディングについては、共通テストの形式になれる程度に、軽く問題演習をするだけで十分なはずです。
英語リスニングについては、二次試験にリスニングはありませんが、二次試験のリーディングに向けて学習する際に、発音も意識して音読学習をする機会を増やすなどの対応をすればよいでしょう。
その後、共通テスト形式のリスニング問題の演習を行えば、80点程度は問題なく取れるはずです。
まとめると、ここまでの二次試験対策の延長で対策ができる科目については、二次試験の十分な力があれば、530/600点程度は取れるはずです。

問題になるのは、残りの二次試験で使わない国語、社会、情報をどの程度勉強するべきかです。
学校の定期試験の勉強をしっかりとしていれば、特に共通テストの勉強をしなくても、国語、社会、情報の合算で半分(200/400点)程度は取れるはずです。
満点を安定して取れるようにするのは難しいので、国語、社会、情報を9割取れるようにしたとすると、元々200/400点取れる場合の点数の伸び幅は、0.15倍に圧縮された後では、24点ということになります
これは二次数学の一問あたりの配点の半分以下です。
この点数をどう考えるかは、個人の得意不得意によると思いますが、多くの人にとって共通テストの国語、社会、情報の学習をするより、二次試験の対策をする方が点数効率が良くなると思います。

しかし、共通テスト対策をどの程度するかを決める上で、一次と二次の合計点の最大化だけではなく、足切りにあわないような共通テストの点数を取る必要があります。
ここからは、入試形式の変更後の足切りのボーダー得点を予想していきます。
まず、予想に使えそうな情報を整理しておきます。
2026年度入試の足切り得点は、おそらく690点代でした。(おそらくと書いたのは、大学からの足切り点の発表はないからです。)
難化したことをも踏まえると、入試形式変更前は700点程度が足切りボーダーと考えていいでしょう。
次に比較のために、2026年度入試の東大と京大の足切りボーダーについても確認してみましょう。
東大理一は775/1000点、東大理二は767/1000点でした。
京大は大学の足切りボーダーの発表がないので、河合塾の予想点数を参照すると、理系学部はおよそ700点前後になっています。
東工大の足切りボーダーが京大のボーダーを大きく超えたり、東大のボーダーを超えることは考えにくいと思います。
これらの情報を踏まえると、もし2026年度も形式変更後の、共通テスト得点を二次試験の点数に加算する形式だったとすると、ボーダーは700点代前半であったと考えられます。
2026年度の共通テストが難化したことを考慮すると、共通テストの問題の難易度のブレを平均化したとき、形式変更後の足切りボーダーは750点程度だと予想できます。(念のために少し高めに予想しているつもりです。)

それでは、足切りにかからないためには、二次試験で使わない国語、社会、情報でどの程度点数を取る必要があるのでしょうか。
おさらいすると、二次試験対策の延長で対策ができる、国語、社会、情報以外の科目については、二次試験の十分な力があれば、530/600点程度は取れるはずでした。
形式変更後の足切りボーダーとして予想した750点に対して、余裕をもって780点を目標得点としましょう。
そうすると、国語、社会、情報で250/400点(62.5%)をとる必要があります。
これは、定期試験の勉強をしっかりと行い、入試が近づいてきたら、共通テストの予想問題集を解きつつ、忘れている部分を復習する程度の労力で十分狙えるはずです。
そのため、高1,2でこれを読んでいるあなたは、高校の定期試験の勉強をしっかりと行うようにしてください。
高3でもう定期試験が残り少ないあなたも、あきらめる必要はありません。
共通テスト対策の参考書はたくさん発売されています。
学習内容を解説した共通テスト向けの参考書を、各教科一冊ずつ購入して、興味のあるページから気楽な気持ちで読み始めてみてください。

二次理科の生物追加と試験時間の減少への対応

生命理工学院でのみ、従来の物理と化学の二科目受験の代わりに、生物と化学での受験もできるようになります。
また、理科の試験時間が120分×2科目であったのが、90分×2科目に短くなります。

まず、生命理工学院志望が生物を選択すべきかについてです。
受験のことだけを考えるなら、物理を選択するほうが無難でしょう。
なぜなら、試験時間は変わってしまうものの、物理は過去問がある一方、生物は過去問がないため対策が難しいからです。

次に、試験時間の変更についてです。
従来は、120分×2科目であり、他の大学と比べても時間に余裕のある試験でした。
90分×2科目になることで、どのくらい問題数が減少するか次第で、今後も時間に余裕があるかが変わってきます。
理科は全単元からまんべんなく出題される傾向があると思います。
例えば化学であれば、理論 無機 有機のすべてから必ず出題されるはずです。
そのため、問題数を削るのに限界があるので、従来より時間に余裕のない試験になると予想します。
しかし、時間があろうがなかろうが、問題を解けないことには話になりません。
過去問などを解いて大学ごとの試験形式にチューニングする前までは、従来通り問題集などで早く解くことは気にせずに、できる問題を増やしていくようにしましょう。
過去問などの実践的な演習を行うようになってからは、時間に余裕のない試験に向けて、従来よりもできない問題をどんどんとばしていく意識が必要だと思います

二次数学の試験時間の減少への対応

二次数学の試験時間が180分から150分に変更になります。

もともと180分で5問出題されており、他の大学に比べ時間に余裕のある試験でした。
そこで、試験時間が150分に減少した後、何題出題されるかが気になるところだと思います。

ここからは私の予想ですが、150分で4題出題される確率が一番高いと思います。
なぜなら、2011年以前の東工大の前期試験では、150分で4題出題されていたからです。
また、大学統合に伴った入試形式の変更である点を考慮し、医歯学系(旧 医科歯科大)の数学の試験と比較してみます。
医歯学系前期試験では、90分で3題出題されています。
一問あたり30分であり、これに合わせるのであれば、150分5題出題されることになります。
4題にしろ、5題にしろ、東大(150分6題)のように限られた時間での処理能力を問われる試験ではなく、従来通り純粋な数学への理解が問われる試験になると個人的には予想しています。

仮に、東大のように素早く解く能力が要求されるようになったとしても、素早く解くためには、まずゆっくりでも難しい問題を解けるようになる必要があります。
そのため、どちらにしろ従来の東工大対策同様、解く速さよりも難しい問題も時間をかけて完答できるように、まずは学習をしていけば間違いないと思います。
そのうえで、他教科も含め余裕がでてきたら、解く速さを意識すればよいと思います。

ここまで、入試変更にどのように対応して学習していけばよいのかについて述べてきました。
しかしブログで書けるのは、すべての人に共通した最大公約数的な内容に限られてしまいます。
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投稿者プロフィール

塾長 佐瀬