東工大首席が教える、高2から始める東京科学大対策(旧 東京工業大)

「来年から受験生だけど、今からやっておいた方がいいことはあるかな?」
「東工大に現役合格できる学力をつけるために高2から勉強したい。」
「高2から塾には行きたくないけど、勉強は始めたい。」
この記事はそんな高2生へ向けて書いています。

はじめまして。
私は科学大塾で塾長をしている、現役東工大生です。
主な経歴としては、東工大オープン全学院中一位や、東工大に全学院の首席で合格したことがあります。
私自身、高2から受験勉強を始めたことで、首席合格できる程の学力がつきました。
高2から始めると、高3の勉強に余裕を持てます。
むしろ、余裕をもって東工大に合格するには、高2から学習を始めるのは必須です。
これを見ている意欲のあるあなた、今から勉強を始めてみませんか。

この記事では、高2から始める東工大対策について、塾に通っていなくてもできる、参考書を使った具体的な方法を紹介します。
塾に通ている方も、おおまかな勉強の流れは同じですので、参考になると思います。

※この記事は、入試形式の変更に伴い、令和10年度以降の入試を受ける人を対象としています。
入試形式変更の詳細は、以下の記事をご覧ください。

東工大の一般選抜が変わる?変更点と、これからの正しい勉強法

東京科学大学(旧東工大)の一般選抜が令和10年度から変更。共通テスト配点化や試験時間短縮にどう対応すべきかを、東工大首席合格の現役学生が解説します。

敵を知る

敵を知ることで、効率のいい勉強ができます。
また、これから紹介する勉強法に納得してもらえるはずです。

配点

令和10年度東京科学大学入学者選抜における変更について(予告)より引用

共通テストの配点は、6教科8科目で合計1000点を0.15倍に圧縮して利用します。
また、共通テストの点数を利用して、二次試験の倍率が3.5倍になるように足切りが行われます。

東工大の個別試験は、現状から変更がなければ、前期日程のみで2日間(1日目 数学,英語 2日目 理科二科目)で行われます。
理科は基本的に物理と化学ですが、生命理工学院のみ化学と生物での受験も可能です。
試験時間は、数学150分、英語90分、理科各90分です。
数学の配点が英語の二倍もあることが、他の大学にあまりない特徴です。

合格最低点

(東京工業大学 令和7年度一般選抜(前期日程)合格者学院別得点 より引用)

令和7年度入試の合格最低点を示していますが、令和7年度は共通テストが足切りにしか使われてなかったため、単純な比較はできません。
しかし、共通テストの得点が合否に使われるようになったからと言って、合格者の二次試験の点数が大きく変わることは考えにくいため、二次試験で必要な点数は上の表のとおりと思っておくとよいでしょう。

東工大入試の対策

第一次選抜(共通テスト)

まず共通テストについては、高2の段階で本格的に対策する必要はありません。
二次試験で使う、数学、英語、理科については、二次試験の力が十分につけば、共通テストに特化した対策を特にしなくても、9割近く取れるようになるはずです。
二次試験で使わない、国語や社会などの科目については、高2の段階では定期考査の勉強だけ、しっかりとやるようにしてください。

第二次選抜(二次試験)

数学の配点が大きく、数学の得意な人が多く志望している大学なので、数学ⅢCを高2のうちに終わらせておきたいです。
終わらせるといっても、東工大の問題が解ける必要はなく、数学ⅢCのすべての単元の基本的なことが、大体わかっていればいいです。

英語については、以前はあまりできなくても他の教科でカバーできました。
しかし、令和7年度の合格最低点が大幅に上昇したことを考慮すると、相当理系教科ができない限り、英語で高得点を狙いに行く必要があります。
そのため、高2のうちに単語、文法、英文解釈がある程度終わっているとよいでしょう。

理科については、英語と数学に比べ学ぶことが少なく、ある程度パターンの決まった問題しか出題されないので、あせる必要はありません。
高2の冬休みくらいから始めれば、大丈夫です。

具体的にやること

以下では教科ごとに、やることを紹介しています。
東工大を受けるからには、数学は絶対やってください
また、理系科目に相当自信がない限り、英語もやっておきましょう

ここからは、数学、英語、理科の順に、各教科の具体的なやることを書いていきます。
共通テストでしか使わない、国語や社会については、高2のうちは定期考査の勉強だけしっかりやっておいてください

数学

青チャートの例題を仕上げることを目標にやっていきます。
青チャートは数学において単語帳にあたるようなものなので、難しい東工大数学に挑むうえで必要不可欠です。
(青チャートではなくフォーカスゴールドなどでもよいですが、黄チャートなどのチャート式の他の色は簡単すぎるのでおすすめしません。同様の理由で基礎問題精講もおすすめしません。)
ペースとしては、高2のうちに数学ⅢCを一通り終わらせておけるといいです。

1.数学ⅠAⅡBの青チャート

数学ⅢCをやる前に、まず数学ⅠAⅡBを高いレベルで理解することが、数学ⅢCでつまづかないために大切です。

青チャートの例題をすべてできるようにしていきます。
解く単元の順番は、自分のやりたい順番にやるのがモチベーション維持につながっていいと思います。

進め方

  1. 章の初めにある説明を読む
  2. 例題を解く
  3. わからなければ調べるか聞く
  4. 2周目以降、できなかった問題を解く

授業で一度習っていると思うので、章の初めにある簡単な説明を読んでいきなり例題を解いてください。
できなかった問題にはマークを付けて、2周目以降を解く時にすべて解きなおさなくていいようにしておきます。

青チャートの解説を読んでもわからないときは、ネットで調べるのもいいですが、先生や友達に聞くのが早くておすすめです。

2周目以降は、すべての単元を一通り終えてからやった方がおすすめです。
数学は単元ごとのかかわりが強いので、一通りやった後だと、同じ問題も違うとらえ方ができ、より深い理解につながります。
ただし、1周目の出来が悪い場合は、単元ごとに復習を挟むのが効果的です。

青チャートの詳しい使い方については、下記の記事を参考にしてください。

『青チャート』を東工大首席の塾講師が徹底レビュー:具体的な使い方や類似教材との比較も

東工大首席合格の塾長が『青チャート』を徹底解説。網羅度の高さや解説動画の利便性といった良い点から、分厚さという欠点への対策まで詳述。例題に絞った学習や、実力試…

2.数学ⅢCの概念を理解する

数学ⅢCは授業を受けていない人がほとんどだと思うので、ここで授業の代わりとして数学ⅢCで学ぶ概念を理解していきます。

動画か参考書で学んでいきます。
自分に合うと思う方をやってください。

動画

こんな人に向いている

  • 数学が苦手な人
  • 勉強習慣がついていない人

文字を読むより、人が話している方が理解しやすいです。
また、1日何個動画を見る、と決めれば勉強のペースメーカーとしても機能してくれます。

おすすめの動画
映像授業Try IT

www.youtube.com

無料でYouTubeで見ることができます。
細かく単元ごとに分かれていて学びやすいです。
動画内で問題を出題してくれているので、動画だけで完結するのもうれしいポイントです。

参考書

こんな人に向いている

  • 数学が得意な人
  • 自分のペースで勉強したい人

参考書の利点は、わかるところは素早く、わからないところはゆっくりと進められることです。
動画よりも短い時間で終わると思います。

おすすめの参考書

おすすめを2冊上げましたが、内容はどの本も変わらないので、実際に本屋で試し読みをして、自分がわかりやすいレイアウトや絵柄のものを選ぶのが一番です。

3.数学ⅢCの青チャート

基本的には数学ⅠAⅡBの時と同じです。

やり方としては、「2.数学ⅢCの概念を理解する」で理解したことに対応する青チャートを、その都度できるようにしていくのが、一番やりやすいと思います。

英語

一般的に言われている、英語の大まかな学習する順番は次の通りです。

  1. 文法、単語
  2. 英文解釈
  3. 長文読解

(英文解釈とは、短い英文を和訳する練習のことです)

高2のうちに英文解釈が終わっているとよいペースでしょう。

文法
東工大入試では文法を直接聞かれることはないので、学校の授業をちゃんと受けてきた人であれば、特別勉強する必要はありません。
不安のある場合は、薄い文法書を一冊やるとよいでしょう。

単語
2000単語程度、掲載されている単語帳を一冊覚えましょう。
これ一冊で東工大入試である程度戦えます。
高2のうちは、初めの1000語などの特に重要度の高い単語の一つ目の意味くらいは、確実に覚えておきたいです。

おすすめの単語帳は、あなたが学校で配られた単語帳です。
学校の授業で単語テストをやってもらえて効率的だからです。
もし新たに買う場合は、訳が複数載っているものがおすすめです。

英文解釈
高2のうちは初学者向けの英文解釈がおすすめです。
わからない単語が出てくると思いますが、適宜単語帳で調べてかまいません。

また、英文解釈はパズル的な要素があり、英語嫌いにとって英語を好きになるきっかけになると思います。
私も実際に高2のときに英文解釈をやったことで、英語アレルギーがなくなりました。

長文読解

高2のうちに、共通テストレベルの長文問題集は、終わらせられるとよいと思います。
東工大の問題は超長文で速読力が大切なので、長文問題集をやる際は、必ず音読もやるようにして下さい。
ただし、単語、文法、英文解釈が身についていないのに、無理に長文読解に進むのは、非効率なのでやめましょう。

物理、化学

物理、化学では数学ⅢCの時と同じように、動画か参考書で概念を学び、その後問題集で演習を行います。
ただし、数学ⅢCがすべて終わるまでは、理科より数学ⅢCが優先です。

おすすめの動画
数学と同じTry ITです。


www.youtube.com

おすすめの参考書

おすすめの問題集
学校で配られている問題集(リードlight、アクセス、セミナーなど)で構いません。
配られていない場合は、この中から選んでください。

重要問題集などの受験生向けの難しい問題集もありますが、高2のうちはやる必要はありません。

一番大切なこと

ここまで、いろいろと書きましたが、高2の勉強で一番大切なことは、勉強習慣をつけることです。
数学が嫌いで机に向かう気が起きないなら、他のまだやろうと思える教科の勉強でいいので、毎日机に向かってください。
やりたくない勉強は後回しにしちゃってもいいです。
受験が近づいてきてあせれば、どうせやります。
それよりも、勉強をサボる悪い癖がつく方がよっぽど問題です。
受験生になると多くの人から「がんばれ」と言われますが、頑張らないで勉強できる方がいいですよね。
そのために、いまから勉強習慣をつけてください。

私が運営している科学大塾では、毎日の学習進度をLINEで送ってもらうことで、学習習慣の定着をサポートさせていただいています。
毎日送ってもらうといっても、やっていなかったら叱るわけではなく、勉強がやりたくなる方法を生徒と一緒に考えています。
私たちと一緒に楽しく東工大合格を目指してみませんか。

投稿者プロフィール

塾長 佐瀬